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管理人:とれふる
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TINAMI
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神のみぞ知るセカイを人生の主軸、少年サンデーとアニメを人生の原動力としている人。
絵やSSもたまに書きますが、これは人生の潤滑油です。つまり、よくスベる。
ご意見・ご要望があれば studiotrefle0510☆gmail.com の方まで、☆を@に変換してお気軽にどうぞ。
鮎川天理さんからの求婚もお待ちしています。
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【前編】せまいうみ
【後編】かわるいろ
【始編】とわのなつ
ということで、だいぶ前からしつこく告知してきたみなみSS、全三部作で公開中です(リンク先Pixiv)。ちょっと長めですが、気が向いた方はお気軽に読んでみてください。みなみに恋するお話です。
個人的にはやっぱり【始編】が一番やりたかったので、そこまで行けたことが一番の幸せであります。原作の120話のあの展開は、いくらなんでも寂しすぎるので……誰にとっても。まあそれより、みなみの可愛さが描けて、自分の思いをのせて片想いできた時点で満足はできたというか、なんですが。
最後まで読んでくださった方は、ぜひ感想をいただけると嬉しいですね!そしてもし「副部長くんステキ!結婚したい!」と思ったりしちゃった場合はご連絡ください!僕と彼はほとんど同じです。思考は。ということで、主人公のモテないオーラがやばいですが、思春期の男なんてあんなもんですよ……で、ですよね?
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神のみぞ知るセカイに登場するヒロイン、生駒みなみの夏を描いたSSです。
一応、原作のみなみ編を【再読推奨】ということで……目に通す、もしくは頭の中で思い出してみてください。えー手元にないよーという方もお気軽にどうぞ。
みなみに恋するお話です。

一応、原作のみなみ編を【再読推奨】ということで……目に通す、もしくは頭の中で思い出してみてください。えー手元にないよーという方もお気軽にどうぞ。
みなみに恋するお話です。
なつのまぼろし【前編】
せまいうみ
七月。
夏が始まりかけたその日。
何の変哲もなかったその日。
少しずつ動いていく世界をぼんやりと眺め、遷移していく日常を寝転がった背中で感じながら、その日も時は流れていった。波のようにゆらゆらと、あてもなく、それでも退屈にならないくらいに―――揺れ続けていた。しかしその日常に、大きな異変が訪れることはなかった。波が来ているのだから海なのだろうけれど、僕がいるそこは、どうしようもないくらい狭い海だったからだ。開拓する力もない、権利もない、方法も知らない。平等に広がる空だけを見上げて、今日もゆっくりと世界の波に揺られている僕にとって、漫画でよくあるフィクションストーリーなど、起きるはずもなかった。空から女の子?落ちてくるか、そんなもの。
それでも。
僕の日々は平穏とは程遠いものだった。波の小ささなど、海の狭さなど微塵の意味も成さないような用件が、頭の中をいつも占領していたからだ。不条理を投げつけてくる大人でも、強引極まりない世界でもなく、心を蝕み続けてくるもの。
掴んで離さないもの。
それに僕は手を焼いているのだ。
その一番の要因は、幸か不幸かが不鮮明だということだろう。その事件は精神をグラグラと揺らし、心を傷つけてくるやっかいなものだった。しかし人はそれを尊重し、崇め、欲する。そこには尊い奇跡が存在し、誰もがそれを求めるからだ。
ふざけるなと。
言いたい。
当の本人である僕は、こうして胸が痛いだけなのだから。
焼けるように痛いだけなのだから。
夏の日差しのせいかもしれない。
そう思っていた今年の夏、僕は見た。誰もが崇める奇跡に近いものを間近で感じ取った。幸か不幸かは分からない。それでもただ一つ言えることは、この夏は僕にとって、忘れられない夏になるだろうということだけだ。
片想い。
片想いの話をしよう。
夏の日差しの照り返しなのか、水面に映った何かなのかは分からない。しかし僕は確かに手に取り、それを見たのだ。
あの日の。
夏の幻を。
1
「こうとしかならない」
七月が始まりを告げたその日、僕は、女子更衣室の中にいた。おっと―――言うまでもないが変態ではない。かといって今時流行りの男装女子でもボクッ娘でもない。ただ、連絡用紙を掲示しに来ただけなのだ。
当然、他に人はいない。このまま穴の開いたダンボールに隠れるつもりでもない。そして何より、別段心を躍らせているわけでもない。舞島学園中等部の水泳部副長として課せられた、いつもの責務を果たしているだけなのだ。
「舞島学園中等部水泳部 県体育大会出場メンバー表」
セロハンテープで四隅を窓に貼り付けながら、僕はその表に目をやる。七月の中旬にある水泳大会のメンバー表であり、定期的に測定したタイムを基準として水泳部顧問が決定した「レギュラー」、そしてその「補欠」が綺麗に整列された状態で印字されていた。
女子の更衣室に貼ってはあるものの、男女共の選抜結果が掲載されていて、僕は自分の名前を目で追って改めてため息を吐いた。
第三補欠。
まあ、分かっていたことだけども。
副部長という役職に就いてはいるが、実力は見事に伴っていない。部長というものは実力やセンス、人としての魅力も含めて選ばれるものだが、副部長なんてのはもはや、ヒマな人間に与えられる役職だ。現に副部長の僕は、雑務を担当されたりして、どちらかというとマネージャーに近い存在である。ま、バカにされたりすることは全くないから、居心地はすごくいいのだけど。
才能ほしいなあと。思ったりもする。
しかし、テンションが下がることばかりではなかった。紙の下方に目をやると、そこには上方の男子と同じパターンで女子の結果が掲載されている。僕の名前が乗っている100mFrの第三補欠……そことまったく同じ役職に選ばれた人の名前を見て、僕は子供のように純粋な目をして笑みをこぼした。
生駒みなみ。
そこにはそう書かれていた。
……だからといって、なにがどうということもない。イベントが発生するわけでもない。それでも僕は、自分と生駒が同じ縦線でつなげることができるというこの状況に、意味もなく喜んでしまうのだ。分かりやすく言えば、席替えをして席が隣になった……の1レベル低下したバージョンのようなもの。誕生日が同じだった、みたいな。
一方的に、運命を感じてしまうのである。
分かっている。子供っぽいということは分かっていても、僕にとっては子供に逆戻りしてもいいくらいの幸せな出来事だったのだ。この用紙は余計にコピーして、部屋の机の前に貼っておこう。そうしよう。
僕が首をひねって紙が斜めに貼り付けられていないかを確認していると、突然女子更衣室のドアが開く音がした。僕は一瞬で身を翻し、身構える。変態じゃないですよ副部長ですよ、と言う準備はすでにできていた。
開いたドアから、二人の人影が足を踏み入れてくる。僕は何かを言われるよりも先に反抗した。
「ごめんなさい……」
謝っていた。
堅実かもしれない。
両手を挙げて降参体勢の僕を見て、入ってきた女子は怪訝そうな表情をした。改めて見てみると、なんだ、斉藤か。
「なにやってんだー、お前」
「なにって、副部長の仕事だよ。メンバー表、発表になったから」
「おーホントだホントだ!」
そう言って、斉藤は僕の横を通って張り出された紙を目を細めながら眺めた。
「だぁーやっぱり代表はコバかぁーくそー!なんだあいつ!」
「なんだってなんだよ」
「二年のくせに1ブレ代表とかどういうことだ!副部長の圧力でなんとならんのか!」
「無茶言うな。そんな権限あるもんか」
「使えん副部長だな。それでも副部長か!」
「面白いな、その言葉の流れ。はは」
斉藤をあしらいながらそそくさと更衣室から出ようとして、出ようとしたかのように見せかけて、何気なさを装いながら僕は斉藤に問いかけた。
「そういえば……いつもの二人はどうしたんだ?」
斉藤は紙とにらめっこをしながら答える。
「あっこは朝練サボりー」
「あー……あと一人、そう、生駒、は?」
「みなみ?みなみはバス通学だからなー、またいつもより一本遅く来てるんじゃねー?髪の毛セットするのが大変だーって言ってたし」
「髪の毛……」
「そ。みなみの髪の毛すごい反抗期だからさー大変なんだってー。どうせ朝練でプール入るんだから気にする必要ないっつーのに」
「まあ、確かに、今のままでも……」
う。
口がすべった。なんとか声の大きさを尻すぼみにする。
「なんだよ副部長、みなみのこと好きなの?」
「……はぁっ!?」
声を裏返しながら僕は驚く。というかおののく。なんだこいつはなにを言ってるんだ、どうしてそういう話に行く。エスパーか?こんなパッとしない口悪女がエスパーか?エスパー斉藤か?
とりあえず僕は、なるべく大げさにならないように、平然を装いながら対応する。
「なに言ってんだよ、アホか」
斉藤はにやにやしながらこちらを振り向く。
「じょーだんだよ。みなみ関連のそんな浮いた話って聞いたことないし!だいいち、副部長こそ、そういう話に縁なさそーだしさ。興味ねーだろ、恋とか」
「……言うまでもなく、花を見るなら団子を食うよ」
僕は唇をひん曲げながら言った。
団子を食うくらいなら、生駒を見るよ。
そう心に思いながら、もう一度、斉藤がエスパーでないことを祈る。心を読むなよ。どうせならテレポーテーションとかにしておいてくれ。
エスパー斉藤の存在に恐怖した僕は、そこで会話を切り上げて更衣室を出た。変なことを喋ってしまいそうだったからだ。
それにしても。
バレるかと思った……自分の思いが。生駒への思いが。この事実は僕以外の誰も知らない、北極に住む謎のUMAよりも機密を保持しなければいけないことなのだ。誰にも話したことはないし、誰に話すつもりもない。ましてや相手があの斉藤だなんて言語道断だ。一日もしないうちに、舞島学園全体にその噂は広がることだろう。恐ろしい。
しかし。
どうせ告白する勇気がないのだから、いっそそのような噂が流れてくれれば、事態はもっと進展するかもしれない。「もっと」という言葉を使っていいのかどうかは分からないが。そういう噂が流れれば、もしかしたら生駒も僕のことを少しずつ意識し始めるかもしれない可能性は捨てきれないのだから。
と、思うが、そんなふうに割り切って考えられる人間だとすれば、おそらくもう既に告白しているのだろう。
生駒、
お前が好きだと。
僕は廊下で突っ伏した。
無理無理無理無理。
想像しただけで吐き気がして、足に力が入らなくなる。とんだチキン野郎だとも思わなくもないけれど、それでも体は正直だった。告白なんてできない。玉砕でもしてみろ、もうこれからは、遠くから生駒を眺めていることだってできない。
だったら今のままでいい。
そう思うのは決して変なことではないはずだ。
知っている―――これが叶わない恋だということは、十二分に知っているのだ。世界はそう簡単に奇跡が舞い降りてきたりはしない。こんなどこかの片隅で生まれた小さな片想いは、ゆっくりといつのまにか消えていくのだろう。それで構わない。消えてしまったあとに、瞳を閉じた奥で生駒の姿を綺麗に残せるのなら。わざわざ玉砕なんてできるはずもない。奇跡ってのは期待していたって無駄なものであり、偶然降り注ぐものなのだ。羽根が生えるのを期待して、なんの装備もせずに高いところからジャンプするやつはいない。
だから僕は思っていた。
今のままでいいんだと。
まるで納得させるかのように―――分かっていた、「これでいい」というのは自己防衛で、
本当は「こうとしかならない」ということを。
生駒の心は手に入らない。だったら潔く、こっちから諦める。それが僕に残された最後のプライドのようなものだった。
そうしていれば。
このチクチクとした痛みが、広がることもないのだから。
せまいうみ
七月。
夏が始まりかけたその日。
何の変哲もなかったその日。
少しずつ動いていく世界をぼんやりと眺め、遷移していく日常を寝転がった背中で感じながら、その日も時は流れていった。波のようにゆらゆらと、あてもなく、それでも退屈にならないくらいに―――揺れ続けていた。しかしその日常に、大きな異変が訪れることはなかった。波が来ているのだから海なのだろうけれど、僕がいるそこは、どうしようもないくらい狭い海だったからだ。開拓する力もない、権利もない、方法も知らない。平等に広がる空だけを見上げて、今日もゆっくりと世界の波に揺られている僕にとって、漫画でよくあるフィクションストーリーなど、起きるはずもなかった。空から女の子?落ちてくるか、そんなもの。
それでも。
僕の日々は平穏とは程遠いものだった。波の小ささなど、海の狭さなど微塵の意味も成さないような用件が、頭の中をいつも占領していたからだ。不条理を投げつけてくる大人でも、強引極まりない世界でもなく、心を蝕み続けてくるもの。
掴んで離さないもの。
それに僕は手を焼いているのだ。
その一番の要因は、幸か不幸かが不鮮明だということだろう。その事件は精神をグラグラと揺らし、心を傷つけてくるやっかいなものだった。しかし人はそれを尊重し、崇め、欲する。そこには尊い奇跡が存在し、誰もがそれを求めるからだ。
ふざけるなと。
言いたい。
当の本人である僕は、こうして胸が痛いだけなのだから。
焼けるように痛いだけなのだから。
夏の日差しのせいかもしれない。
そう思っていた今年の夏、僕は見た。誰もが崇める奇跡に近いものを間近で感じ取った。幸か不幸かは分からない。それでもただ一つ言えることは、この夏は僕にとって、忘れられない夏になるだろうということだけだ。
片想い。
片想いの話をしよう。
夏の日差しの照り返しなのか、水面に映った何かなのかは分からない。しかし僕は確かに手に取り、それを見たのだ。
あの日の。
夏の幻を。
1
「こうとしかならない」
七月が始まりを告げたその日、僕は、女子更衣室の中にいた。おっと―――言うまでもないが変態ではない。かといって今時流行りの男装女子でもボクッ娘でもない。ただ、連絡用紙を掲示しに来ただけなのだ。
当然、他に人はいない。このまま穴の開いたダンボールに隠れるつもりでもない。そして何より、別段心を躍らせているわけでもない。舞島学園中等部の水泳部副長として課せられた、いつもの責務を果たしているだけなのだ。
「舞島学園中等部水泳部 県体育大会出場メンバー表」
セロハンテープで四隅を窓に貼り付けながら、僕はその表に目をやる。七月の中旬にある水泳大会のメンバー表であり、定期的に測定したタイムを基準として水泳部顧問が決定した「レギュラー」、そしてその「補欠」が綺麗に整列された状態で印字されていた。
女子の更衣室に貼ってはあるものの、男女共の選抜結果が掲載されていて、僕は自分の名前を目で追って改めてため息を吐いた。
第三補欠。
まあ、分かっていたことだけども。
副部長という役職に就いてはいるが、実力は見事に伴っていない。部長というものは実力やセンス、人としての魅力も含めて選ばれるものだが、副部長なんてのはもはや、ヒマな人間に与えられる役職だ。現に副部長の僕は、雑務を担当されたりして、どちらかというとマネージャーに近い存在である。ま、バカにされたりすることは全くないから、居心地はすごくいいのだけど。
才能ほしいなあと。思ったりもする。
しかし、テンションが下がることばかりではなかった。紙の下方に目をやると、そこには上方の男子と同じパターンで女子の結果が掲載されている。僕の名前が乗っている100mFrの第三補欠……そことまったく同じ役職に選ばれた人の名前を見て、僕は子供のように純粋な目をして笑みをこぼした。
生駒みなみ。
そこにはそう書かれていた。
……だからといって、なにがどうということもない。イベントが発生するわけでもない。それでも僕は、自分と生駒が同じ縦線でつなげることができるというこの状況に、意味もなく喜んでしまうのだ。分かりやすく言えば、席替えをして席が隣になった……の1レベル低下したバージョンのようなもの。誕生日が同じだった、みたいな。
一方的に、運命を感じてしまうのである。
分かっている。子供っぽいということは分かっていても、僕にとっては子供に逆戻りしてもいいくらいの幸せな出来事だったのだ。この用紙は余計にコピーして、部屋の机の前に貼っておこう。そうしよう。
僕が首をひねって紙が斜めに貼り付けられていないかを確認していると、突然女子更衣室のドアが開く音がした。僕は一瞬で身を翻し、身構える。変態じゃないですよ副部長ですよ、と言う準備はすでにできていた。
開いたドアから、二人の人影が足を踏み入れてくる。僕は何かを言われるよりも先に反抗した。
「ごめんなさい……」
謝っていた。
堅実かもしれない。
両手を挙げて降参体勢の僕を見て、入ってきた女子は怪訝そうな表情をした。改めて見てみると、なんだ、斉藤か。
「なにやってんだー、お前」
「なにって、副部長の仕事だよ。メンバー表、発表になったから」
「おーホントだホントだ!」
そう言って、斉藤は僕の横を通って張り出された紙を目を細めながら眺めた。
「だぁーやっぱり代表はコバかぁーくそー!なんだあいつ!」
「なんだってなんだよ」
「二年のくせに1ブレ代表とかどういうことだ!副部長の圧力でなんとならんのか!」
「無茶言うな。そんな権限あるもんか」
「使えん副部長だな。それでも副部長か!」
「面白いな、その言葉の流れ。はは」
斉藤をあしらいながらそそくさと更衣室から出ようとして、出ようとしたかのように見せかけて、何気なさを装いながら僕は斉藤に問いかけた。
「そういえば……いつもの二人はどうしたんだ?」
斉藤は紙とにらめっこをしながら答える。
「あっこは朝練サボりー」
「あー……あと一人、そう、生駒、は?」
「みなみ?みなみはバス通学だからなー、またいつもより一本遅く来てるんじゃねー?髪の毛セットするのが大変だーって言ってたし」
「髪の毛……」
「そ。みなみの髪の毛すごい反抗期だからさー大変なんだってー。どうせ朝練でプール入るんだから気にする必要ないっつーのに」
「まあ、確かに、今のままでも……」
う。
口がすべった。なんとか声の大きさを尻すぼみにする。
「なんだよ副部長、みなみのこと好きなの?」
「……はぁっ!?」
声を裏返しながら僕は驚く。というかおののく。なんだこいつはなにを言ってるんだ、どうしてそういう話に行く。エスパーか?こんなパッとしない口悪女がエスパーか?エスパー斉藤か?
とりあえず僕は、なるべく大げさにならないように、平然を装いながら対応する。
「なに言ってんだよ、アホか」
斉藤はにやにやしながらこちらを振り向く。
「じょーだんだよ。みなみ関連のそんな浮いた話って聞いたことないし!だいいち、副部長こそ、そういう話に縁なさそーだしさ。興味ねーだろ、恋とか」
「……言うまでもなく、花を見るなら団子を食うよ」
僕は唇をひん曲げながら言った。
団子を食うくらいなら、生駒を見るよ。
そう心に思いながら、もう一度、斉藤がエスパーでないことを祈る。心を読むなよ。どうせならテレポーテーションとかにしておいてくれ。
エスパー斉藤の存在に恐怖した僕は、そこで会話を切り上げて更衣室を出た。変なことを喋ってしまいそうだったからだ。
それにしても。
バレるかと思った……自分の思いが。生駒への思いが。この事実は僕以外の誰も知らない、北極に住む謎のUMAよりも機密を保持しなければいけないことなのだ。誰にも話したことはないし、誰に話すつもりもない。ましてや相手があの斉藤だなんて言語道断だ。一日もしないうちに、舞島学園全体にその噂は広がることだろう。恐ろしい。
しかし。
どうせ告白する勇気がないのだから、いっそそのような噂が流れてくれれば、事態はもっと進展するかもしれない。「もっと」という言葉を使っていいのかどうかは分からないが。そういう噂が流れれば、もしかしたら生駒も僕のことを少しずつ意識し始めるかもしれない可能性は捨てきれないのだから。
と、思うが、そんなふうに割り切って考えられる人間だとすれば、おそらくもう既に告白しているのだろう。
生駒、
お前が好きだと。
僕は廊下で突っ伏した。
無理無理無理無理。
想像しただけで吐き気がして、足に力が入らなくなる。とんだチキン野郎だとも思わなくもないけれど、それでも体は正直だった。告白なんてできない。玉砕でもしてみろ、もうこれからは、遠くから生駒を眺めていることだってできない。
だったら今のままでいい。
そう思うのは決して変なことではないはずだ。
知っている―――これが叶わない恋だということは、十二分に知っているのだ。世界はそう簡単に奇跡が舞い降りてきたりはしない。こんなどこかの片隅で生まれた小さな片想いは、ゆっくりといつのまにか消えていくのだろう。それで構わない。消えてしまったあとに、瞳を閉じた奥で生駒の姿を綺麗に残せるのなら。わざわざ玉砕なんてできるはずもない。奇跡ってのは期待していたって無駄なものであり、偶然降り注ぐものなのだ。羽根が生えるのを期待して、なんの装備もせずに高いところからジャンプするやつはいない。
だから僕は思っていた。
今のままでいいんだと。
まるで納得させるかのように―――分かっていた、「これでいい」というのは自己防衛で、
本当は「こうとしかならない」ということを。
生駒の心は手に入らない。だったら潔く、こっちから諦める。それが僕に残された最後のプライドのようなものだった。
そうしていれば。
このチクチクとした痛みが、広がることもないのだから。
仮面ライダーオーズ、ついに本日の放送で最終回でしたね……ううっ、寂しい!
ディケイドの話題性にひかれて再び仮面ライダー視聴組にリターンしてきた自分ですが、ディケイド・Wと比べると、オーズはすごくマジメに見てました。それこそよくプリキュア版でネタにされますが、毎週日曜に「オーズが始まる……起きなきゃ」みたいな感じ。うーん、楽しかった。ラストのAnything goes!からの流れはかなり涙腺が緩みましたよ。人前じゃなかったら泣いてたなぁ。
ありがとう映司くん、アンク!
続いてく人生を、成したいことのためにどんどん行こう!加速ついて止められなくなれば、負ける気しないぜー!
……まあ、オーズの話はそれくらいにしておくとして。先日も話に出した神のみぞ知るセカイ・生駒みなみSS「なつのまぼろし」、告知画像みたいの作りました。プロローグをちょっと掲載してあります。

(※クリックで拡大/リンク先twitpic)所々の文字が読みづらいのは仕様だよ!
背景の空はフリー素材でお借りし、あとは文字をコピペして文字フィルタを使用して挿入するだけ。簡単だけど、もしかしたらこれはヘタな絵を描くよりはいいんじゃないだろうか……なんて、気づきたくないことに気づき始めてもいますが。目を逸らしつつ、がんばります。
みなみに恋するお話です。
ディケイドの話題性にひかれて再び仮面ライダー視聴組にリターンしてきた自分ですが、ディケイド・Wと比べると、オーズはすごくマジメに見てました。それこそよくプリキュア版でネタにされますが、毎週日曜に「オーズが始まる……起きなきゃ」みたいな感じ。うーん、楽しかった。ラストのAnything goes!からの流れはかなり涙腺が緩みましたよ。人前じゃなかったら泣いてたなぁ。
ありがとう映司くん、アンク!
続いてく人生を、成したいことのためにどんどん行こう!加速ついて止められなくなれば、負ける気しないぜー!
……まあ、オーズの話はそれくらいにしておくとして。先日も話に出した神のみぞ知るセカイ・生駒みなみSS「なつのまぼろし」、告知画像みたいの作りました。プロローグをちょっと掲載してあります。
(※クリックで拡大/リンク先twitpic)所々の文字が読みづらいのは仕様だよ!
背景の空はフリー素材でお借りし、あとは文字をコピペして文字フィルタを使用して挿入するだけ。簡単だけど、もしかしたらこれはヘタな絵を描くよりはいいんじゃないだろうか……なんて、気づきたくないことに気づき始めてもいますが。目を逸らしつつ、がんばります。
みなみに恋するお話です。
鳥羽瑠乃SSイラスト応援企画、第3弾が発表になりました。相方のルキノさんのブログからどうぞ~。水葵さんの瑠乃かわいいーですね!瑠乃はこんなにかわいかったのか!
他の方の絵を見るたびに思うんですが、やっぱりもっと個性がほしいですね、絵に。上手い下手の前に、何かきらめくものが絵に欲しいわけなんですよ。うーん、ただそれはやっぱりその人の「地力」であり「才能」だよなあ……と思わんでもないのです。
そういうものを見つけたいと思って生きてます。ぼんやりと。
そしてなにやらこのたび、若木先生主催でお絵かき祭りが催されるみたいですねー。ハッシュタグの中に神のみイラストが乱立するわけだ……これは胸を躍らせないわけにはいかないですよ!天理!天理!右クリックして保存!ふははは!
……あるかなあ、天理イラスト。みんな描いてね!
抽選形式ということで、参加……して……みようかな。でもなあーハードル高いよなあーPixivに投稿するのだって、周りがすばらしいイラストばっかりで吐き気を催しながらキャプション書いてるというのに、お祭りとなったらもうなんか、アイマスの雪歩みたいになるよ!ぞぞぞぞっ。
でも、がんばって天理描こうかな。若木先生も眺めるってことは、もし目に入ったりすればほら、先生公認で天理を嫁に出来るかもしれないしね。お父さん、僕に天理をください!ディアナさん、僕に天理をうわなにをするやめ
地上アナログ放送、本日正午についに終了しましたね。まー自分の家はデジアナ変換が働いて、結局綺麗に切り替わったりはしなかったのですが……アナログ終了の瞬間は見たかったような気もしますね!気を利かせたつもりなのに他人がガクッ、となるというのはまあ、よくある話ですが。
鳥羽瑠乃SSの最終話をブログにも更新いたしましたが、その鳥羽瑠乃シリーズに登場するキャラクターを、他の絵師さんたちに描いてもらうという企画が進行しておりました!主に相方のルキノさん主導で!な、何も知らなかったっていいじゃないかよ!
本日までで、みずしろ凪音さんとyutoさんにイラストを描いていただきました。
みずしろ凪音さん
yutoさん
……見ていただけると分かりますが、二人ともかなりステキなイラストを描いてくださいました!いやー嬉しくて小恥ずかしいですね!自分の考えたキャラを他の方に描いてもらうというのが、ここまで自分の心を揺さぶるものとは思いませんでしたね。
しかし、しかしですね!この二人の絵は本当に高クオリティなんですよ!こんなイラスト見せられたらもう恥ずかしくて描けないというか、自分の存在意義が飛散の危機というか!まだ文章書いてるからいいものの、これでイラスト専用だったら無限のリヴァイアスのルクスン状態ですよ!……と言っても、そういうものを凌駕するくらい新鮮な出来事だったのですが。画策してくれたルキノさん、そして描いてくださったみずしろ凪音さんとyutoさん、どうもありがとうございました!
鳥羽瑠乃SSの最終話をブログにも更新いたしましたが、その鳥羽瑠乃シリーズに登場するキャラクターを、他の絵師さんたちに描いてもらうという企画が進行しておりました!主に相方のルキノさん主導で!な、何も知らなかったっていいじゃないかよ!
本日までで、みずしろ凪音さんとyutoさんにイラストを描いていただきました。
みずしろ凪音さん
yutoさん
……見ていただけると分かりますが、二人ともかなりステキなイラストを描いてくださいました!いやー嬉しくて小恥ずかしいですね!自分の考えたキャラを他の方に描いてもらうというのが、ここまで自分の心を揺さぶるものとは思いませんでしたね。
しかし、しかしですね!この二人の絵は本当に高クオリティなんですよ!こんなイラスト見せられたらもう恥ずかしくて描けないというか、自分の存在意義が飛散の危機というか!まだ文章書いてるからいいものの、これでイラスト専用だったら無限のリヴァイアスのルクスン状態ですよ!……と言っても、そういうものを凌駕するくらい新鮮な出来事だったのですが。画策してくれたルキノさん、そして描いてくださったみずしろ凪音さんとyutoさん、どうもありがとうございました!
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