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神のみ・サンデーの感想ブログ。こっちはまじめ。
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神のみぞ知るセカイを人生の主軸、少年サンデーとアニメを人生の原動力としている人。
絵やSSもたまに書きますが、これは人生の潤滑油です。つまり、よくスベる。

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鮎川天理さんからの求婚もお待ちしています。
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ツイッターではお知らせしましたが、ルキノさんとの神のみぞ知るセカイ合同小説の第一話です!

……と言っても、第一話はルキノさんのターン、ということで、中身に関しては自分は関わっていなかったりするんですが(笑)。ルキノさんとこれから作り上げていく作品の「導入部分」となるストーリーですので、ぜひ気軽に目を通してみてください!
最後の選択肢で物語が分岐するゲーム方式となっておりますっ。ポチッと押してくださると嬉しいです!

それではどうぞ!


「それがお前の、『できること』なんだよ」
 夜道の先を歩く桂馬が意味ありげにそう言う。エルシィはそのいつもと違う声のトーンに何かを感じたのか、ゆっくりと立ち止まった。
 それでも桂馬は歩き、こう呟くように言った。
「それができないヤツだって……いるんだよ」

「……さん、どうもありがとう」
「ううん……別に。じゃあ、これで」
 しばらく歩いてきて、二人がお隣の鮎川家の前に来ると玄関の方からそんな声が聞こえてきた。どうやら誰かが来ていたみたいで、ちょうど来客が帰るところのようだ。
 しかし、天理の家に誰が来ようと桂馬には関係あることではない。我関せずといった調子でPFPに視線を落とすと、彼はそのまま歩を進めた。
「あ、にーさまっ、危ないですっ!」
 ドーーンッッッ!!
 エルシィの忠告も一足遅く、桂馬は何かとぶつかって倒れてしまった。
「け、桂馬くんっ、大丈夫っ!? 鳥羽さんもっ」
 来訪者の帰りを見届けようとしていた天理も慌てて駆け寄ってくる。
「何だよ。もう、どこ見て歩いてるんだ」
 桂馬は立ち上がると、何にぶつかったのかとそちらを見る。と、そこにはいたのは黒髪で端正な顔立ちのゴシックロリータを身にまとった少女……。それはさすがに彼の予想外だったのか、彼も一瞬言葉を失った。そして、更にそこに追い討ちをかけるような音が……。
 ドロドロドロ、ドロドロドロ。
 その音にエルシィがはっとなって、駆け魂センサーを押さえる。



「痛たた……」
 一方の少女はそう言うと、ぶつかった桂馬を見た。そして、何かに気づいたのか怯えたような表情を見せ、さっと起きあがった。
「あのー、大丈夫ですか?」
「あ、え、えぇ……。じゃ、じゃあ……ここ、これで」
 少女はエルシィの言葉にそう言うと、慌ててその場を去っていった。しばらくすると、桂馬が溜め息を吐いた。
「エルシィさん、彼女に古悪魔が……?」
 その語調から察するに、どうやらディアナに入れ替わったようだ。
「は、はい……。そうみたいです……」
「天理ー。どうかしたー?」
 すると、家の中から天理のお母さんの言葉が聞こえてきた。どうやら、戻ってこない天理を心配しているだ。
「お母様が呼んでますね。……それでは、桂木さん。失礼します」


 その日の深夜。桂馬は自室でいつものようにギャルゲーに勤しんでいた。彼には攻略しなければならないゲームが山のように存在するのだ。しかしながら、今日はその進みが僅かに遅い……。
「彼女のことが気になりますか? 桂木さん」
「ディアナか……」
 桂馬は振り返らずに言う。一方、カーテンが揺らぐ中で桂馬の部屋に姿を見せたのはディアナ。彼女がこうして接触をしてきたのは、女神について話した時以来だ。
「ボクが気になるわけないだろ、バカバカしい」
「彼女は天理の友人の一人です。私も少なからず、知っています。だからこそ私は思うのです。彼女は桂木さんに近い存在ではないか、と」
 そのディアナの言葉に桂馬の手がピタッと止まる。ディアナもそれを見て僅かに驚きの表情を見せるが、言葉を続ける。
「彼女の名前は、鳥羽瑠乃。天理と同じクラスの子です」
「ゴスロリを着てるのはなぜだ?」
「そこは私も分かりません。ですが、最初も彼女は趣味程度だったように思えます。家もここから近いですから天理と彼女は学校以外でよく会うのですが、出会った頃は稀に着ていることがあったくらいでした」
「なるほどな……。最近は学校以外では常にあの服装なのか?」
 桂馬の疑問にディアナは同意する。
「えぇ。夏休み明けたくらいからだったと思います」
「そうか」
 そこで部屋は一度沈黙に包まれた。部屋の中に響くのは、数々のゲーム機が起動していることを示す音ばかり。桂馬は一度指で唇をなぞると、再びゲームの方へと向いた。
「桂木さんは彼女も攻略するのですか……?」
「そういうことになるだろうな」
「そうですか……」
 その後、室内にディアナの言葉は聞こえなくなった。どうやら自宅へと戻ったらしい。すると、桂馬は一度深い溜め息を吐いた。
「さて、明日の放課後どうするかな……」

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世界中でたった一人の
あなたに出逢えたこと、
偶然じゃなく、運命といつか
呼べる日まで……
かけがえのないあなたの
かけがえのない人になって行きたい。
こみあげてく想いに
泣きそうな自分に、負けないで。

「STEADY」SPEED
作詞:伊秩弘将/1996

※神のみぞ知るセカイの二次創作のSSです。天理とディアナがメインとなったストーリーですが、多少原作との差異があり、その他のキャラにおいても個人のイメージで補われた性格設定が存在します。また、かなりつたない文章なので読みにくいかもしれません。それでもOKという人は、お気軽にどうぞ。

12/18 第一話「10年前のエピローグ」
12/26 第二話「図書館戦争」
01/16 第三話「嘘」
02/12 最終話「つづきの話のプロローグ」
02/12 あとがきみたいな


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SS本編ネタバレ注意!最終話まで読んだ方か、そんなもんどーでもいいよコノヤローという人だけ読んでくださいね! 


……と、いうわけで神のみぞ知るセカイSS 天理&ディアナ「Steady Secret」、完結しました!

タイトルも長いですが、完結までも長かったですねー!二ヶ月もかかってしまいましたが……このあとがきもどきまで到達してくださった方々にはもう、感謝しつくしてもしきれないです!あんな長いストーリー書くのは初めてだったので至らないところも多かったと思いますが、話(主に、天理のかわいさ)が伝わってくれれば嬉しいですねぇ!

もともとこのSSを書き始めたきっかけは、場つなぎだったんですよ。

年の瀬の12月、神のみのアニメも終わり……もうこのブログで更新することがなくなることは目に見えていました。このままでは下手したら週一更新とかになってしまう!(実はもうなってたりもしますが!)と事態を慮った自分は、ツイッターの中でふとした言葉を目にしました。

それが「SS」。
ちょうどその頃、マイタイムラインの中で頻繁にその言葉が行きかっていたんですね。もうさんとdlswさんの大御所から始まり、DHAさんルキノさん神名さん……と、なにやらみんなSSの話をしとる。
やってみようかな。
……きっかけはえてしてそんなものですよ、ええ。

で、やるにあたって一番問題なのは「ストーリー」でした。とはいってもこの時点ですでにコンセプトは決まっていて、それが「天理を出す!」ということでした。これだけは大前提ということで。天理が好きでしたし、丁度その頃から原作で天理が懐かしいキャラという悔しい肩書きをかけさせられたのも相まってこうなりました。懐かしいなんて言っちゃダメだよ!

実際はずっと前から「そういうアイデア」は考えてあって、その中でも一番突飛というか、書いてて楽しそうな話を採用しました。それが「五年前」編です。
天理を出すとなれば、それ相応の天理が活躍できる場所を作りだすことが必要です。途中でハクアが乱入してこれないようなね。そういう場所を確立させるには、空間的な意味での場所ではなく、時間的な意味での場所がふさわしいかなーと。
五年前の時点で桂馬くんに興味を持ってるキャラは、神のみヒロインの中では天理だけです。そうなれば五年前というステージはまさに天理の独壇場!これしかない!ということでもう全然考えずに決めました。それでもちゃんと動いてくれたんだからすごい。

天理SSに出てきたキャラは、檜、栞、月夜、長瀬&二階堂両先生、美生、結でした。当初の計画では「全員出す!」というのもあったんですが、気力の問題でこの面子に。

もちろん気力以外の面でも理由はあって。五年前のストーリーということで、すなわち、五年前に出して意味があるキャラじゃないとダメなんですよ。歩美やちひろといった2-Bのメンバーもからませたかったんですが、彼女たちはどうも五年前を想像しても、今とあんまり変わってないような気がするんですよね。もちろん五年前っていうだけでかわいかったりもしますけど……そういうのやってくとキリがないのです!

とは言っても、正直なところ五年前という設定で輝くのは檜くらいなんですが。この設定を利用した訳の一つとして、檜の意味合いというのはとっても大きいです。檜が道場にあばよ宣言したのがちょうど五年前の春休み……ということで、これは使うしかない!と。
五年前の檜は、自信に満ちています。そして当然ながら心のスキマなんてのもありません。小さい町に嫌気がさして外の世界へと踏み出す瞬間の檜って、怖いもの知らずらんですよ。怖いものしらずというか、怖いものを知る前の檜なんですね。

無垢であり、すなわち無知です。

五年前ですから当然、彼女たちはなーんも知りません。
これから先、心にスキマが開いて駆け魂に巣くわれてしまうわけですが……それを知らない無垢(無知)なキャラがわんさか出てきています。

外の厳しさを知らない檜。
親の離婚など頭にない月夜。
部活が順調に行っている純。
父親の死など予測すらしていない美生。

栞と結は逆に「何も知らないが故の頑固さ」を備えてますが、他のキャラは基本的にみんな明るいです。これからの生活に暗雲がたちこめるなんてことは露知らず、それぞれの日常を歩んでいる。ストーリーを生かすためにはこういうのは重要なんですが……正直書いてて辛いときもありましたね。特に美生……お父さんの死なんて頭にこれっぽっちもない感じが、もう書いてて悲しくなってきてしまいました。


でも、それでも、心のどこかに充実感はありました。それこそが今回のSSで書きたかったもう一つの部分でしたから。一つは「天理のかわいさ」、そしてもう一つがその「ビフォアーストーリー」です。

神のみの同人誌やSSは沢山ありますが、そのほとんどが「アフターストーリー」です。スキマが埋まったあと、桂馬くんとヒロインのデレデレ話がいろんな設定で綴られている。

自分が描きたかったのは「スキマに駆け魂がいるヒロイン」でもなく「スキマが埋まったあとのヒロイン」でもなく、「スキマが開く前のヒロイン」だったんですよね。ビフォアーとアフター。この二つ、違っているようで意外と似ています。スキマが埋まった長瀬先生とできる前の長瀬先生は、どちらも元気溌剌でやる気に満ちています。

違うところがあるとすれば、辛いことを経験しているか、していないかです。

でも前述したとおり、特に上に上げた四人は「ビフォアー」と「アフター」が、似てます。檜はより奔放になり、月夜は敷物をせずに椅子に座り、純はやる気に満ち溢れ、美生は気を遣えるようになっている。辛いことを乗り越えたあとに知らない頃の自分に近づくっていうのは、なんというか……自分で書いといていうのもなんですが、なるほどな、と思ってしまいましたね。



一方の天理ですが、まあこれも……流れのままに行ったって感じですね!
最初は「桂馬くんへの愛」で終始動かせればいいかなーなんて思ってたんですが、ツイッターでHT_LPさんから「天理→桂馬への思いは愛というより、憧れ」……と言われて。途中で行動理由をシフトしました。分かりにくくなった感は否めませんが、でもこっちに変えて正解かなぁと。ディアナの鼓舞によって天理が動くのではなく、あくまでも天理が一人で動き、その動きをディアナが補正する、みたいに……なってればいいなぁ!結果的にディアナの出番が少なくなっちゃってゴメンネ、ディアナ!

出番といえば、桂馬くん……本筋の主人公のくせして、なんと出番の少ないこと!勝手に説教をして退却させられてしまう桂馬くんでしたが、あれでいいのかなぁ、と。天理は結局五年後に再び桂馬くんのところへ来ますが、彼女はまた前髪を長くして帰ってきます。この物語は決着をつける話でなくて……それこそプロローグでいいかとは思いました。

よく見てみると、この物語を通して二人が進展したとかはまったくもってないんですよ。ただ、原作である天理の「求めなさ」、その裏側にある理由を描けたらいいなーなんて思ってみたり。天理は五年前のこれを含めると他のキャラより多くのアドバンテージを秘めてることになりますが、秘めているからこそ、ああいう態度でいられるのかなぁ……。
天理にとっての今の幸せってきっと、他の誰よりも重いんですよね。


こんな感じで勝手に原作と結びつけて天理補完をしちゃってますが、他の皆さんにとってもなにか一つでも「神のみぞ知るセカイ」というもののどこかが変わったり、補われたりすれば本望かなと!もちろん個人的な一番の望みは、みなさんが天理を好きになってくれることだったりもするんですが!


ともあれ、こんなどうでもいいの極致まで来た文章を読んでくださり、ありがとうございました!
それではまた。



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※神のみぞ知るセカイの二次創作のSSです。天理とディアナがメインとなったストーリーですが、多少原作との差異があり、その他のキャラにおいても個人のイメージで補われた性格設定が存在します。また、かなりつたない文章なので読みにくいかもしれません。それでもOKという人は、お気軽にどうぞ!(これ以前の話数、あとがきはこちら

五年前。
私は一つの経験をした。
めまぐるしく変わる状況に取り残されていた私の手を、迷うことなくとってくれたあの少年のことが、今でも頭の中に残っていて―――私はそれをずっと見上げていた。
小さく狭い私の世界の中で、あの日のことは全ての中心だったと思う。もちろんそれは今でも同じで、「桂木桂馬」……彼のことを忘れることはできなかった。そしてこれからも、忘れることはないのだと思う。何かの確証があるわけではないけれど、私はそう信じていたかった。
でも。
いつか、忘れてしまうのかもしれない。五年前のあの日のことが、いつか消えてしまうのかもしれない。私はそれが何よりも怖かった。好きとか嫌いとか……そういうことではなくて、ただ「過去が過ぎ去ってしまうこと」が怖くて、必死でそれを掴もうとして、大きな箱の中に厳重にしまっておいたのだ。
いま私は、その箱を開けようとしていた。
どうなっているのかは分からない。進化しているかもしれない。変化しているかもしれない。退化しているかもしれない。
箱の中には、何もないかもしれない。
でも私は決めたのだ、箱を開けると―――もし箱の中身が空っぽだとしたら、そう考えるだけでも怖いけれど……そうだとすれば私は、中に入れたい新しいものを探しに行きたいと思う。この世界のどこかに隠れているそれを。

もし、
箱の中身があったとすれば。

私はそれに手を伸ばそう。
そして今度は、しっかりと自分の胸で抱えているんだ。
いつか私の過去に、「つづきの話」ができたときのために。



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※神のみぞ知るセカイの二次創作のSSです。天理とディアナがメインとなったストーリーですが、多少原作との差異があり、その他のキャラにおいても個人のイメージで補われた性格設定が存在します。また、かなりつたない文章なので読みにくいかもしれません。それでもOKという人は、お気軽にどうぞ!(三話以外の話はこちら


 前に、一度だけ。
一度だけ、男の子に告白されたことがある。
小学校三年生のとき、同じクラスのとある男の子に校舎の裏で告白されて……その子は運動もできて、人の嫌がることを率先してやってくれる子だった。クラスの中のまるでヒーローのような存在で、その子にあこがれている女の子も多かった。
私は動揺した。
他の人なら、きっと「付き合い始めて、周りの女の子からうらまれたりしたらどうしよう」……みたいなことを思ったかもしれないけれど、そのときの私はそんなことは頭になくて―――どうやって断ろうかで精一杯だった。
その子は、手際の悪い私を少し前から積極的に手伝ってくれていた。一緒に下校したこともある。でも変なことを言ってくるわけではなくて、告白もとっても誠実で……もしかしたら。
もしかしたら私も、その子のことを好きかもしれなかった。
 
「ごめんなさい」
結局、私はその告白を断った。嫌いというわけではもちろんなくて、告白してきてくれたのもうれしかった。もしかしたら二度とこんな機会はないかもしれない……とも思っていた。
でも。
そういうことではないのだと思う。
頭で理解するなんてことは当時の私には無理で、きっと今の私でも無理だ。人気とか、頻度とか、これからとかそういうものを全部排除してしまってもかまわないもの。意見とか、評価とか、効率とかを全て取り除いたところ。そこに私の思いはある気がした。
会いたい。
たった一つのその思いが。
 
「鮎川さんには、好きな人がいるの?」
その子は最後にそう問いかけてきた。
好き。
そうなのかもしれないけれど……それは細分化したもののほんの一つで。
 
「わ……忘れられない人なら、いるよ」
それが答えだった。
 
記憶のつぶてを拾い集めよう。毎日毎日夢の中で、あの日の彼のことを思い出して……ひとつひとつと積み重ねていく。まだきっと届かないけれど―――
 
いつかはきっとたどり着けると信じてる。
彼の隣に。



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※神のみぞ知るセカイの二次創作のSSです。天理とディアナがメインとなったストーリーですが、多少原作との差異があり、その他のキャラにおいても個人のイメージで補われた性格設定が存在します。また、かなりつたない文章なので読みにくいかもしれません。それでもOKという人は、お気軽にどうぞ!(第二話以外の話はこちら


私は、どうしてあの人に会いたいのだろう。
ふと、そんな疑問が頭に浮かんだ。会って、私は桂馬くんと何がしたいのだろう。何を求めているんだろう。
楽しく昔について話すの?私の思いを伝えるの?どれもしっくりとこない。五年前のあの日の桂馬くんの横顔を、私は思い出して――少し、寂しい気持ちになった。
あの時、私はずっと桂馬くんを見ていたけど、桂馬くんは私を見てはいなかった。隣の私ではなく、遥か彼方の出口を見つめていた。私は期待しているのかもしれない。今日彼に会いに行くことによって、彼が、私の方へ振り向いてくれることを。
「天理」
桂馬くんに名前を呼ばれる……それはさすがに欲張りすぎだけど、いつかのそんな日を夢見て。私は今日も、彼の背中を追い続ける。



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※神のみぞ知るセカイの二次創作のSSです。天理とディアナがメインとなったストーリーですが、多少原作との差異があり、その他のキャラにおいても個人のイメージで補われた性格設定が存在します。また、かなりつたない文章なので読みにくいかもしれません。それでもOKという人は、お気軽にどうぞ!(以降の話はこちら



これは、いつかの話。
内に女神を秘めた少女が、一人の少年と出会った、五年後の話。
内に女神を秘めた少女が、一人の少年と再会する、五年前の話。


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私は、物事の中心に立つのが得意ではない。
人と喋ったりするのも、遊んだりするのももちろん楽しい。でも、自分から何かを仕切ったり、あれをしよう、こうしようと率先したりはしたことがなかった。私の中では、幸せは作り出すものではなくて「見つけ出すもの」という位置にあって、例えば自分のしたい遊びができなくても、今やっている別の遊びで新たな楽しさを発見することができれば、それは妥協でもなんでもなく、むしろ進歩……だと、思う。食べたいと思っていたプリンがパパに取られたとしても、残ってあったコーヒーゼリーがおいしくなくなるかと言われれば、もちろんそんなことはなくて。
幸せはどこにでもあって、私はつぶさにそれを探していきたい。
だから私は、この町からでてあの人に会いに行こう……なんて思ったことは一度もなかった。もちろん、会いたい、話したいと思うことはあったけれど――――私は今のままでも十分よかった。友達と遊んで、ママと一緒にクッキーを作って、パパと一緒にドライブして。

私の中にいる「彼女」と、いつも同じことを共有して。

それでいいと思っていた。でも、小学校を卒業して中学校に入学する前の春休み、突然「彼女」は鏡越しの私に向けてこう言ってきた。
「天理、一つ相談があるんですが」
なに?あらたまってどうしたの、ディアナ。

「舞島市に行きましょう」

私の頭の上の歯車が、カチッ、と動き出した気がした。 




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