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神のみ・サンデーの感想ブログ。こっちはまじめ。
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神のみぞ知るセカイを人生の主軸、少年サンデーとアニメを人生の原動力としている人。
絵やSSもたまに書きますが、これは人生の潤滑油です。つまり、よくスベる。

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ルキノさんとの合同神のみSS、その第5話です!内容もまさにタイトル通りの「転換点」となっておりますので、ぜひ気軽に読んでくださると嬉しいですっ。今回の執筆担当はルキノさんですので、4話よりも楽しみやすい内容となっております!かなり!
(4話までは、右側のSSバナーからどうぞ)





(前に瑠乃に会ったのは……たしか、8月くらいだったわね…)
 舞島市行きの電車に乗りながら、鈴鹿音々はそんなことを思い出していた。その姿は夕日に照らされて、本当に絵になる。神聖な雰囲気さえ感じる。そしてまた、その雰囲気を周囲も感じているかのように彼女の周りに人はいない。
音々はヴァイオリニストとして、コンサートを各地で開催している。時には海外で、なんてこともあったりする。だから、学校に行くなんてことは滅多にない。けれども、音々にとっての拠点はあくまで舞島市である。だから、全国を回るときであっても戻れる限りは舞島市に戻ったりしている。そして、次のコンサートの開催地は―――。




「鳥羽瑠乃、か……」
 夜。桂馬はいつもと変わらずにゲームに勤しんでいた。
 しかし、頭の片隅には瑠乃のことを思っていた。否、正確に言うのであるならば、瑠乃の攻略のことだ。
(このチャンスに一気に攻略したいが………すんなり行きすぎてる)
 頭はそう思考しながらも手は画面に表示されている幾つものゲームを手早く同時に進める。全く無駄がない動きだ。
(瑠乃の印象からすると、そろそろ何らかのトラブルが起きてもいいとは思うんだが……。何か………前提を誤ってるのか?)
「桂木さん」
 と、そこで桂馬の思考はその言葉で一度止まった。そして、動きも一度止めて、その来訪者の方へと顔を向ける。
「ディアナか」
「えぇ」
「何の用だ……?」
 初日にならまだしも、今ここにディアナが来る理由はないはず。何のイベントだ、これは……?
 そんな風に桂馬が考えていると、ディアナが尋ねた。
「鳥羽さんの攻略とやらは順調なのですか?」
「なぜそれを聞く?」
 桂馬の部屋が緊張感に支配される。
 ディアナの表情を見るに、決して興味本位でないことは明らかだ。それを感じたからこそ、桂馬もそう聞いた。そして、幾らかの沈黙を経てからディアナは厳しい表情でその問いに答えた。
「率直に言って、桂木さんの攻略とやらに疑問を持っているからです」
「………」
 桂馬は黙ったままだが、ディアナはそれを続きを促すものだと理解して続ける。
「今までのことをエルシィさんから聞きました。その中から例で挙げましょう。春日楠さんです」
 春日楠――女子空手部の主将であり、春日流の現当主。そして、先日桂馬が攻略した春日檜の実の妹である。
 桂馬にとっても、比較的最近に接触があった人物の一人ではある。
「春日楠さんの心のスキマの原因は本来の女性らしい心と春日流の当主としての心との葛藤にあった、と伺いました。まずは、それで間違いありませんか?」
「そう……なるな」
「桂木さんは彼女を結果として助けたわけですが、果たして本質的に彼女を助けたと言えるんですかね……?」
 ディアナの言葉に桂馬はわずかに眉根を寄せた。そして、聞き返す。
「どういう意味だ?」
「単純です。あなたは春日檜さんの存在を考慮していなかった。確かに楠さんの心のスキマを桂木さんは埋めています。しなしながら、それが完璧だったのか、と私は言いたいのです」
 桂馬はそこまで来てディアナの言わんとしていることを察した。ディアナが言わんとしているであろう結論を口にする。
「つまり、檜の存在に気づいて、彼女に協力してもらう形をとれれば後の檜のことも」
「食い止められた可能性があった」
 桂馬の言葉をディアナが続いて言う。
「桂木さん、つまりあなたは選択を誤った! あなた風の言葉で言うとしたら、ベストエンドを迎えられたわけではないのです!」

***

「ち、違うッ!!!!! ………ゆ、夢?」
 桂馬がそんな否定の言葉と共に目を覚ますと、そこは自室だった。状況を察するに、ゲームをしながら寝てしまっていたようだ。
画面に表示されているすべてのゲームは、途中で止まっている。
(我ながら不覚だ……)
 頭を数度掻いてから一度だけ溜め息を吐いた。そして、思考を切り替える。
(しかし、今のはどういう意味だ……)
 夢というのはイベントにおいて、大抵何らかの暗示を含んでいることが多い。それどころか時には結末を示唆している内容を含んでいることさえもあったりする。
(つまりは……)
 何かルートを誤っているということ、なのか……?




「ふぁぁぁぁあ」
「鳥羽さん、どうしたの……?」
 それから数時間後の朝、多くの学生たちが舞島市立美里東高校へとなかで天理は瑠乃と一緒に登校していた。
天理はそう尋ねるも、瑠乃は眠そうに目を擦ったりしている。
「ちょっと徹夜……」
「勉強してたの?」
「うぅん…………ゲーム……」
 そう言って、瑠乃はもう一度大きな欠伸をした。察するに、徹夜をしたのだろう。けれども、その疲労が眠気以外の形では出ないのがさすがと言ったところでもあるのだろう。
「そうなんだぁ。面白い?」
「うん。さすが、落とし神さまがオススメしてる作品って感じだったよ。でも、まだ半分くらいしか終わってないから続きをやらないといけないんだぁ……」
 瑠乃はそう言ってもう一度大きく欠伸をした。
(桂木さん、あなたはいったい何を狙っているんですか……?)
 そんな瑠乃の様子を見て、そのようなことを思う鏡の中のディアナだった―――。




 そこは舞島市にある、とあるホテルの一室。そこで鈴鹿音々は紅茶を飲んでいた。舞島市には昨日の内には戻ってきていたが、学校には一応明日からしばらくの間だけ登校するつもりだ。
 しかし、その前にどうしても会いたい人がいた。
「瑠乃、元気かしら……」
 昨日も発した言葉を改めて口にして、彼女は不安そうな表情を見せるのだった……。




 世の中は広いと言ってもやはり有限ではあったりする。だから、意図せず昔の友人と鉢合わせなんてことも少なからず起きたりするのである。そして、そんなときは困惑することもしばしば。
「………」
「………」
 何が言いたいかと言えば、そういうわけであるから完全な偶然でお昼休みに屋上で桂馬と楠が鉢合わせをしてベンチに隣同士で座っているとしても何らおかしいことはないのである。
(な、何で楠が屋上に来るんだよ……)
 桂馬としては、珍しくただただ動揺である。つい先日檜の件を解決したばかりであるし、何より夢のことがある。
 今までに経験したことがないだけに、どうにも動揺が抑えつけられない桂馬だったが、意を決して楠に話しかける。
「く、楠」
 桂馬は一度PFPを動かす手を止めて、そう呼びかける。



「な、なんだ……?」
「ひ、檜は元気か……?」
「あ、あぁ……げ、元気にしておられるようだ。よく電話がかってくる」
「そ、そうか………」
 そして、また静寂。いや、緊張感に包まれた沈黙という表現の方がより適切であろう。そんな時……。
 ニャー。
 そんな鳴き声が聞こえてきた。桂馬がそちらを見ると、ネコは駆け寄って楠の胸元へと飛び込んできていた。そして、甘えるようにそこで動き回る。
「く、くすぐったいぞ……お前」
 楠はそう言いつつも、優しい顔でネコを受け止めている。桂馬はそんな楠の姿を見て、はっとした表情を浮かべた。
「な、なんだ……桂木。何か、わ、悪いか……?」
 そんな表情を見た楠が桂馬に恥ずかしそうにそう尋ねる。
「いや………別に悪くない。ただ……楠らしいな、と」
「わ、私らしい……?」
「ボクはもう行く。ありがとうな、楠。おかけでルートが決まった」
「な、何のことかはわからないが役に立てたならよかった」
 楠は若干の困惑を滲ませつつも、いつものように凛々しい表情でそう答えた。
「本当にありがとうな。それじゃあ」
 桂馬は楠にもう一度お礼を言うと、颯爽と屋上を後にするのだった―――。



(鳥羽さんはお菓子作りはうまいのですか……?)
「どうだろうね。でも、上手そうな感じではあるよね」
 ゴシック調の服を普段は来ている瑠乃だからであろうか、どうしてもそんなイメージが浮かんでしまう。
(たしかに、そうですね……)
 放課後、天理は瑠乃の家へと向かって歩いていた。朝はあのように言っていた瑠乃だが、今日は続きをやるのを止めてお菓子を作るのでよかったら食べ来てほしいと天理を誘ってくれたのである。
 そんなわけで、天理は瑠乃の家へと向かっていたのである。
(それにしても、桂木さんは何を考えてらっしゃるんですかね……)
「………どういうこと?」
(桂木さんは鳥羽さんを攻略していると仰っていましたけど……どうにも事態は好転しているようには………)
「どうしてッッ!! どうして、瑠乃は分かってくれないのッ! 分からずやッ! もういいわッッ!!」
 そんな大声が道路にいる天理の元まで聞こえてきた。それは瑠乃の家からだ。そして、その声に天理は聞き覚えがあった。
「ど、どうしよう……」
(天理行きましょうッ!)
 天理が様子を見に行こうと一歩を踏み出そうとしたところで、瑠乃の家からその人物が駆けてきた。幸い、天理が来た道とは逆方向だったのでその人とは鉢合わせはしなかったけれども、その後ろ姿で天理にはそれが誰なのか完全に分かった。
「す、鈴鹿さん……?」
(て、天理ッ。そ、それよりもっ!)
「う、うん………!」
 天理が瑠乃の家の玄関まで来ると、そこには茫然自失の表情を浮かべているいつものゴスロリの服を着た瑠乃が立っていた。
「と、鳥羽さん。どうしたの……?」
 天理がそう呼びかけると、瑠乃はこう答えた。
「だ、誰……? 誰か…………いるの?」
 瑠乃の体がふらりと大きく揺れる。そして、ゆっくりと崩れ落ちた………が、その体を間一髪のところでディアナが受け止めるのだった―――。




(ルートを修正して、これから一気に決めようと言うときに……)
「あの悪魔め……」
 思わずそんな言葉が口から洩れた。
 天理が瑠乃の家を訪ねているのと同じころ。一方の桂馬は校内をPFPしながら歩いていた。というのも、エルシィは桂馬が攻略しているのにも関わらず相も変わらずバンド活動を優先していたからである。
(攻略をしているという自覚があるのか、あいつには……)
 深く溜め息を吐くも、それは今に始まったことではない。
「か、桂木……」
(まぁ、いい。切り替えて、天理の協力を取り付けに……)
「か、桂木……?」
(とりあえず、天理に連絡する……)
「桂木ッッ!」
「ぐへぇっっ!」
 そんな感じに思考を重ねていたところに、背後からの強烈な一撃。それを受けて桂馬はなすすべなく、吹っ飛んだ。
「ハ、ハクア……」
 桂馬が攻撃を仕掛けてきた人物が誰なのかと確認すると、それはハクアだった。察するに、怒っているようだ。
「エ、エルシィに手伝ってくれって頼まれて来たのに……帰るっ!」
「お、おい………」

 ハクアに何と声をかけようか?

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