02 | 2025/03 | 04 |
S | M | T | W | T | F | S |
---|---|---|---|---|---|---|
1 | ||||||
2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 |
9 | 10 | 11 | 12 | 13 | 14 | 15 |
16 | 17 | 18 | 19 | 20 | 21 | 22 |
23 | 24 | 25 | 26 | 27 | 28 | 29 |
30 | 31 |
管理人:とれふる
Pixiv
TINAMI
インタビューズ
神のみぞ知るセカイを人生の主軸、少年サンデーとアニメを人生の原動力としている人。
絵やSSもたまに書きますが、これは人生の潤滑油です。つまり、よくスベる。
ご意見・ご要望があれば studiotrefle0510☆gmail.com の方まで、☆を@に変換してお気軽にどうぞ。
鮎川天理さんからの求婚もお待ちしています。


神と教師の争いは、ついに第2ラウンドへ……アニメ神のみぞ知るセカイⅡ、第10話「スクール☆ウォーズ」の感想を。
前回、教育実習生・長瀬 純の攻略を始めた桂馬くん。長瀬先生のペースに長されっぱなしだった桂馬くんは、今回は積極的にその波に抗います。
それにしても、長瀬編はかつてなく攻略に苦労してますね……前回もそうでしたが、今回ではより「攻略している」感が強いというか、ちひろ編とは違って、未だに恋愛というステージに上がりこむことができていません。ま、長瀬編は全編通してそうなのかもしれませんが。長瀬先生の攻略は、恋や愛とはまた違った場所にその真意が隠れていそうな気がします。
「長瀬の心の中を怒りで埋める」とルートを決めた桂馬くんは、今回やたらと長瀬先生に反抗します。いつもよりキツくゲームをしたり、厚意を無視したり、嫌がらせしたり……ただそのどれもが、長瀬先生に対してはあまり効果をなしていないみたいでした。というかむしろ、親密になっていっているような。問題児が問題行動をするのは普通なのか、と桂馬くんは言いましたが、まさにその通り。長瀬先生の頭の中にある桂馬くんのイメージは例のごとく「問題児」ですから、桂馬くんの反抗の全てが彼女のやる気に吸い込まれていってますよ。これは神のみにおける攻略全体にも当てはまりますが、やっぱり桂馬くんは押してくる相手には弱いですねー……バックログなしってのは厳しい!
しかも、長瀬先生はそれを糧としてますからね。問題児を更正するのが「教師」の仕事、ということで完膚なきまでに桂馬くんの目論見を破壊していきます。桂馬くんが自分の靴を運んでいるのを見て、「探してたのよ~ありがとう~」って屈託のない笑顔で言える長瀬先生は素晴らしいっすね!前回の感想でも(無責任に)言いましたが、やっぱり長瀬先生は教師に向いてる性格をしてると思うんですよ……先生っていうのはやっぱり、信用できてナンボの職業ですから。長瀬先生の裏のなさ、そしてその一途さには惹かれるものがありますね。
ただ、一途ってのは危険も秘めていて。
舞校の非弾道ミサイル・高原歩美が、ブレーキをかけられずに壁に思いっきり衝突するのと同じように。行き過ぎたエネルギーと、それを制止するクールさがなければ、いつか人身事故を起こすものです。のろのろーと安全運転しているのとどちらがいいか……なんてのは次回の感想で書けそうですが、進むことしかできないとすれば……スパイクはいて怒られるか、ぶつかるしかないですよ。壁に。
今回、その最初の壁となったのが桂馬くんでした。
一向に心を開いてくれない桂馬くんに対して、ついに長瀬先生は必殺技を繰り出しました。それが「譲歩」ですね。カラーリングピンクのPFPを買ってきた長瀬先生は、それを桂馬くんに突きつけてレッツプレイ、と宣言します。一見すると安易な策にも見えますが、桂馬くんの心は少しながらも揺らいだのではないでしょうか……。「触らないから、触りに来ないでくれ」がモットーの桂馬くんからしてみると、長瀬先生のようにずっと構ってくるような人は珍しかったのでは、と思います。某児玉先生みたいに、何度も何度も嫌がらせをしてくるならまだしも、彼女はゆっくりと心のドアを開こうとしてきます。自分も、こんなふうにして相手の趣味に合わせようとしてくれる長瀬先生にはちょっとトキメキましたね!長瀬先生は絶対大学でもモテてるよなーなんて思ってみたり。背伸びをせずとも気を利かせられる人はいいお嫁さんになりますよ!って、何様だお前は。
ただ、そこで長瀬先生は一つの地雷を踏むんですねー。
「ゲームは現実の代わりにならない、キミも現実の中で生きていかなきゃ!」
桂馬くんから借りたゲームをし終わった後に、長瀬先生は桂馬くんにこう告げます。確かにこれは一般論ですよ。あれだけ授業に関与せず、友人とも関わらず、世界と干渉しようとしていない桂馬くんを見れば、きっと誰でもそう思います。というより「そういう桂馬くんは、そういうカテゴリーに分類される」といった感じですかね。現実に無いものを求めてゲームをする。ゲームを楽しむのとそれは、紙一重かもしれません。
でも―――桂馬くんは違った。その言葉だけは、桂馬くんは言って欲しくなかったのではないでしょうか。一緒にオムそばパンを食べたときに見せてくれたあのジャンボ鶴馬の写真と「現実の強さより、理想の強さを追い求めてるんだ」という言葉。もう少し分かってる奴かと思ったよ……と桂馬くんは言いましたが、やっぱりこれは本心ですよね。桂馬くんは密かに長瀬先生に、何か同じものを感じていたのかもしれません。
けれど、違った。桂馬くんの理想を長瀬先生は現実の代わりと称し、パチンと軽く電源を切った。桂馬くんにとって最も許せないことですよ、それは。例え、彼が現実から逃げてゲームをやっているというのが世の中の一般論だとしても、それに囚われてしまった長瀬先生には責任がありますよね。人の信念なんてのは、世間の流れでは推し量れないものです。
……結局、二つ目の作戦も失敗した桂馬くんはステップとして、二階堂先生に近づくことを決心します。放送直後のタイムラインでも言われていましたが、今週は二階堂先生の回でしたね!いやーなんて魅力的な先生!教え子に容赦なく蹴りを入れてくるのは勘弁して欲しいこと限りないですが、桂馬くんと二階堂先生のやりとりは見ていて微笑ましいですわ。二階堂先生には普段の態度もバレているし、実際に攻略するということでもないということで、もう包み隠そうということをしていません、桂馬くん。それがまた面白いですが。原作でも桂馬くんvs京ちゃんの会話も面白いのですが、こういうふうに「恋愛」が絡んでない会話が個人的には大好きですね!神のみという作品の性質上、桂馬くんと会話するヒロインっていうのは十中八九桂馬くんを気にしていますから、やっぱりどこかたどたどしいというか、どちらも本心を表すことができていない気がするんですよ。ただ今回はその限りではないので、ギャグテイストというか、桂馬くんのツッコミにも切れがありますね。下野さんボイスのツッコミは本当にすばらしい。
ボイスといえば、二階堂先生を演じる田中敦子さん……この人の声もすごい!背筋がゾクゾクッとするような声なんですもん。田中さんというと「うみねこのなく頃に」くらいしか知らないのですが、教師というレッテルを貼っただけでこうも艶々した感じになるとは!設定の素晴らしさを実感しました。あと、ナイスバディーですね、二階堂先生。基本的に胸については誰も彼も増量中のアニメ神のみですが、二階堂先生は、高校教師でそれはまずいでしょ!と言わざるをえない胸。しかも谷間も見えてるんだもんなあ。二階堂先生も、担任としていてくれたら大切な青春の1ピースになってくれたに違いありません!でも、蹴られるのはやだなぁ!
個人的には、「おジャ魔女どれみ」に出てくる関先生みたいなイメージでもあるんですが、ツンデレ展開は期待できなさそうですね(笑)。
桂馬くんが二階堂先生の魔の手に苦戦している中、長瀬先生は今まで以上に苦戦しています。長瀬先生の追い求める理想は、生徒たちには「熱血」という一言で片付けられてしまうものでした。桂馬くんの思いを長瀬先生が汲み取ることができなかったように、彼女の思想を、生徒たちは感じ取ることができていません。感じていたとしても、同調ができない。思春期の子供たちにとって頑張るということは、身を削ることであってなるべく避けたいことなんですよ。でも長瀬先生はみんなに頑張って欲しいと思い、背中を押し続けます。……というより、先導し続けていました。そして今回彼女は後ろを振り向くと、そこには誰の姿もありませんでした。みんな後ろで休んでいて……どうして、どうして休んでいるの?となったんですね。理想を追いかけなくていいの?と。
長瀬先生は、食い違っていたんですね。後ろで休んでいる人に比べれば桂馬くんはきっと、その何倍も努力しています。そのベクトルはちょっとおかしいかもしれませんが、へたり込む人たちと比べれば、より強い信念を持っています。でも長瀬先生はそれを読み取ることができなかった。座っている人たちをどうにかして立たせようとし、一人で進んで行ける桂馬くんの歩みを止めようとした。「何が現実よ、バカじゃないの!?」と長瀬先生は言いましたが、現実に縛られ、固定概念に囚われていたのは他の誰でもなく、長瀬 純だったのかもしれませんね。
理想を掲げるべき教師の持つ理想が、生徒と不一致するものだったとすれば。そしてそれが一人よがりになりそうだとすれば。いったい教師は、聖職者はどうすればいいのか……その決着は次回ということで。
次回予告!
FLAG 11.0「いつも心に太陽を」
純の熱血ぶりについていけず徐々に離れていく生徒たち。
それにショックを受けた純は、自分を励ますため大好きなプロレス観戦に出かける。
エルシィの特製チケットで純を待ち伏せした桂馬は、
そこで彼女が過去にぶつかった現実(リアル)の壁を突きつけて……。
理想と現実の狭間に向きあう若き教育実習生・長瀬純を描いた青春三部作、ついに感動の最終篇!!
「理想」と「現実」は共存しえるか……次回、最後のゴング!